患者死亡で歯科医を不起訴

歯科と全身を考えるコラムで知った記事について.

 東京新聞 読売新聞 毎日新聞

確かに刑事責任まで問うのは酷かもしれない.歯科医に限らず医師でさえ心肺蘇生法のイロハを知らない人は少なくない.私はたまたま救急を選んだから指導もする立場であるが,もし他科を選んでいたら「ACLS? 何それ?」って感じかもしれない.しかし,だからと言って

 「現在の開業医の水準で適切な救命措置が可能か疑問が残り、注意義務違反を問うのは難しい」

という判断に甘んじないでほしい.

歯科では局所麻酔剤が多用される.アナフィラキシーショックは多くはないが,決して希というほどではなく,そして致命的な病態である.致命的ではあるが,訓練さえすれば,救急車が到着するまで何とかもたせることは「現在の開業医の水準で」も充分可能だと思われる.

せめて,組織的に(例えば歯科医師会が主導するなどして)定期的に心肺蘇生法の講習を義務付けるくらいの対策がとれないものか.義務付けなければ「現在の開業医の水準で」は,なかなか受講するのは難しいだろうから.


歯医者行くのも命がけ,か.
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by E_physician | 2005-08-03 01:28 | 医学・医療一般


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