スタバでは(タリーズでも)グランデを買うようになっちゃった

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いろんなものの価格という,身近な経済をわかりやすく紐解く著書の中に 第8章 子供の医療費の無料化は,本当に子育て支援になるか? という章(全部で9章)がある.この章のサブタイトルは 安易に政府に頼る国民は,結局は大きなツケを負わされ である.

P.218~
 所得格差の問題に関連させて考えても,悪影響が大きい政策です.所得格差をかえって拡大するという一例を挙げてみましょう.
 ①父親が充分な高所得を稼ぎ,専業主婦の母親や年金暮らしの祖父母がいる家族の場合には,時間コストをさほど負担に感じることなく,子供を病院に連れて行きます.②父親の低所得を補うために,母親もパートタイムで必死に働いていて,祖父母の支援などがない家族の場合には,あるいは,シングルマザーがひとりで働きながら子育てをしている場合には,病院の混雑の激化は,母親の所得を下げ,家族の暮らしを悪化させます.
 医療費が無料になることで,①の高所得家族は得をしますが,②の低所得家族は損をします.このような事例は,いくらでも考えられます.小児科医が減少して社会問題化している上京での「子供の医療費の無料化」は,本当に弊害が大きな政策で,格差の拡大さえもたらす危険性があるのです.
 もし,医療に関する政策を行なって,少子化対策としたいのであれば,減少・不足が問題となっている小児科や産婦人科の医者を増やすために,待遇(所得など)を他科の医者と比べて大幅に有利にするといった政策を考えるべきです.
 世の中には,「待遇のよさでつって,小児科医や産婦人科を増やしても,お金でつられる医者に診てほしくない」と批判する人もいるでしょう.しかし,それはまちがっていると筆者は断言します.
 社会にとって大いに役に立つ仕事をしている人たちが,人手不足の中で大変忙しい状態で働いてくれているのです.そういった職種の人が他人より高い所得を稼げないなら,一体どんな人なら,高所得に値するというのでしょうか.何か政策をおこなうというのであれば,所得などの待遇で報いずに,他の何で報いるのでしょうか.
所得そのものよりは,きちんと休めるという,待遇の方がより求められているのだけど,それはそれとして,ことの本質をついている.
 命を預かるという意味では,パイロットも同様なのに,「パイロットの給料は高すぎる」とか批判されないのはなぜだろう.「お金でつられるパイロットには飛んでほしくない」? いやいや,能力相応の所得を得て,充分な休息を取っているパイロットの操縦する飛行機に,私は乗りたいけどなぁ.

P.220~
何でもかんでも政府に期待して安易に要求する市民は,程度の差こそあれ,政治家と癒着して不当な利益を得る企業とさほど変らない問題を引き起こしている,と自覚すべきでしょう.
 この章の最後の一文.スルドい!
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by e_physician | 2008-06-20 00:05 | 医学・医療一般


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