カテゴリ:医学・医療一般( 94 )

年齢制限

<不合格>理由は年齢?55歳主婦、群馬大を提訴

 結局は受験規定に年齢上限を設けていなかった大学側の問題である.以前にも,△△歳の最高齢で医学部合格!といったことが時にニュースになったりしていたのだから,大学側としては高齢の受験者が来る可能性も当然 予見できたはず.

 群馬大学医学部HPのFAQには

  応募に年齢制限はありますか?
  --年齢制限はありません。


と明記されているのだから,大学側の非は明らか.それに続いて「制限があるとすれば、あなたの知力・体力・気力です。しかし、医師として活躍するには、6年間の課程に加えて、臨床研修2年間も含め卒後10年間くらいの経験が必要であることを考慮してください。」とはあるが,本人がそれを考慮しても応募を決意したのなら,文句は言えないだろう.学士編入学制度もあり,群馬大学医学部は年齢に寛容だと誤解する人も少なくないのではないか(実際はそうではないことがこれで明らかになったわけだが).

 高年齢での医学部受験や提訴の是非はともかく,彼女の努力を水の泡とし,夢を砕いた大学の罪は重い.
 

記事引用
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by E_physician | 2005-07-02 19:57 | 医学・医療一般

「震える舌」

 長いこと,もう一度観たいと思っていた作品だ.マイナーなのと(子どもの頃に観た人の多くがトラウマになる映画としては,ある意味 有名だが),古いのとで,レンタルビデオ屋にはまず置いてない.それがやっと6/14深夜 読売系で放映された.

 1980年の作品で,予告編CMのあまりの怖さ(キャッチコピー “その日 娘は悪魔と旅に出た”)にオカルト映画だと思いこむ人は少なくなかったらしく,私もそうだった.中学生くらいになり,TV放映を観て,なーんだ恐怖映画じゃなかったんだ,と誤解が解けた.しかし,映像は当時としてはかなりショッキングだった.その影響で,しばらくは泥とか砂に少しでも触れると神経質に手を洗ったものだ.

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↑ 後弓反張


 20年以上前の作品だから現在とは医療レベルもだいぶ違うとは言え,いくら何でも医学的に?という部分も少なくない.
・この児は痙攣すると,なぜかいつも舌を噛んでしまう.舌を噛んだ状態で「ウギャーーーーッ」とか「また舌噛んじゃったよーーーっ」とか声が出るのが不思議だ.さらに,口が血だらけの児に処置を行う医師達はいつも素手...これは時代背景としてしょうがないかなぁ.Standard Precautionsなんて概念はなかっただろうし.
・一番印象的なのは,痙攣で歯を食いしばる児の口を開けるために医師が「この子の前歯 乳歯?それとも永久歯? 乳歯だろ? 生えてくるからいいよね」と前歯をへし折って開口器を挿入するシーン.
・痙攣があまりに頻回だから気管切開を...(何でいきなり気管切開なんだ?と思ったら)気切の準備をしている外科医たちに対し, 主治医「気管切開は中止にします.教授が,この上さらに刺激を与えるとよくないって」 外科医「で,どうするの」 主治医「酸素テントを使います」 外科医「じゃあ始めからそうすりゃいいんだ」 ...(そりゃそうだ).で,酸素テントってのが,要するに気管挿管して挿管チューブは開放し(呼吸器にはつながず),酸素テントをかぶせる,っていう不思議な代物...この時代はこうだったんだろうか.そもそも,もっと早く挿管しとけば歯を折らずにすんだだろうに...

 それにしても,頻回の痙攣,後弓反張を演ずる児もなかなかだが,看病疲れで精神に異常を来してくる母親を演じる十朱幸代の熱演は見事である.その他の出演者も渡瀬恒彦,宇野重吉,中野良子,蟹江敬三,北林谷栄,・・・と豪華キャスト.

 この映画では児が予防接種してたかどうかについては触れられないが,これを観れば予防接種って大事だなぁとつくづく思える.世の“予防接種アレルギー”の親御さん方にはぜひ観てもらいたい作品である.ちなみに,私は大人になってからも破傷風トキソイドは予防的に打っている.

 参考:破傷風
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by E_physician | 2005-06-18 01:23 | 医学・医療一般

咽頭痛

ここ数日 激しい咽頭痛に苦しんでいる.喉を見ると真っ赤でやや浮腫状,白苔はなし.熱は37.2℃程度,その他の感冒様症状なし.というわけで,ウィルス性咽頭炎と自ら診断.

いや,診断なんてどうでもいい.とにかくこの咽頭痛が耐え難い.喉に唐辛子を塗りたくったような激しい痛みと熱感.嚥下痛もすさまじい.それに加え,鼻汁でも痰でもない粘調な分泌液がやたらと多い.外から見てもわからないから,誰もいたわってはくれない(当たり前か).

普通のカゼなら,最初は喉でも,徐々に咳・鼻水へと移行していくのに,今回の病原体は喉のみで暴れているようだ.

どうにも耐え難いので,ロキソニンを内服.しかし効かない...今まで喉の痛い患者さんにはこの種の鎮痛剤を処方していたが,あまり効果なかったのかなぁ...

普通 このテの咽頭痛に処方されるのは,イ○ジンガーグルかアズレンくらいだろう.イ○ジンがいわゆるカゼ・咽頭痛に効果がないことは言うまでもないが,アズレンはどれほどのもんなんだろう.お薬110番によると「強力な作用がない反面、副作用の心配はありません」って...要するに目覚ましい効果は期待できないってことじゃん.

一応 最悪のピークは若干越えたような気がするが...
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by E_physician | 2005-06-02 00:23 | 医学・医療一般

日本脳炎ワクチン 予防接種中止を勧告

日本脳炎ワクチン 予防接種中止を勧告 厚労省,副作用で措置
ADEMは接種後 百万人に一人の割合で起きる.日本脳炎患者の発生が最近では年間十人以下と少なく,年によっては患者よりADEMなどの副作用の報告が多いことも考慮した.


また日本の感染症対策の愚行が...
 
「日本脳炎患者の発生が最近では年間十人以下と少な」いのは,ワクチン接種が行き渡った結果ではないか.だからこそ副作用の患者が却って目立つのだ.副作用はないに越したことはないが,完全にリスクをゼロにすることはできない.

日本脳炎に感染した場合,死亡率は20 ~40%,幼少児や老人では死亡の危険は大きい.精神神経学的後遺症は生存者の45~70%に残り,小児では特に重度の障害を残すことが多いとされている.ADEMと比べるまでもなく,その予後は重篤だ.

これは単に厚労省が国として予防可能な感染症対策の責任を放棄し,全ての責任を個人に押しつけようとしているとしか思えない.要は,副作用の補償をしたくない,というのが厚労省の本音なのか.ワクチン接種率が下がり,日本脳炎患者の発生が副作用の発生率を凌駕した時,一体誰が責任をとるのだろう.

記事引用
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by E_physician | 2005-05-31 11:48 | 医学・医療一般