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映画"Doctor"より

先週 深夜にやってたので,録画してまた観てしまった.映画自体はそれほどおもしろくないのだけど,1ヶ所だけ光る場面がある.

William Hurt扮する傲慢な心臓血管外科医Dr. Mackeeの声帯に癌が見つかる.彼がいつも嘲笑的な態度で接していた耳鼻科医Dr. Blumfieldに手術を頼むと,Dr. Blumfieldは即答でOKし,非番である翌日に手術してくれるという.今まで無礼な態度をとってきたことを詫びるDr. Mackeeに対し,耳鼻科医Dr. Blumfieldが言うのがこのセリフ.
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"I've always ... wanted to slit your throat."
「君の喉をかっ切るのが夢だった」

"...and I thank you for giving me the opportunity." 「その夢がかなうのはうれしいよ」と続く.シリアスな雰囲気を和らげる,最高のジョークである.誠実・愚直な医師が言うからこそ,効いてるんだけどね.

はっきり言って,この場面以外は,おもしろいところのない映画だが,このセリフのためだけでも一見(一聴?)の価値アリ,かも.
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by E_physician | 2005-09-26 00:27 | 語学...っていうか英語

いずこも同じ

台風の時,暴風雨の吹き荒れる中 レポーターが体を張って現地からレポートする,というのは日本のお家芸だと思ってたら,そうでもなかった.

アメリカのニュース番組は今やRita一色である.レポーターもこんな様相.
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Katrinaの時はこんなに熱心じゃなかったような気がするが...
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by E_physician | 2005-09-25 02:15 | その他

年齢は不詳

以前,80代女性の入院患者さんのベッドサイドに行ったら,よく似た同年齢くらい(のように見えた)の女性が側にいたので,

「妹さんですか?」
「娘です」
「あ...失礼しました...」

80代女性の娘だから50-60歳代相当だろうし,60代だろうが80代だろうが,わかんないよーなどと心の中で言い訳しつつ,きっと深く傷つけてしまっただろうなぁ,と反省.


またある時 救急外来で,やや老けた(ように見えた)女性と3歳児の組み合わせに,

「おばあちゃんですか?」
「母です」
「あ,すみません......」

この後の診察がいつもの200%くらい丁寧になったのは言うまでもない.


こういう経験をふまえ,最近では「絶対 母子だよなぁ」とか「夫婦だな」とか思いつつ

 「失礼ですが,ご関係は?」

と聞くのを常としている.ほとんどの方は(見りゃわかるだろ,って感じで)きょとんとして「母です」「主人です」などと答えられる.

忙しい外来では若干冗長ではあるが,不快感を与えないためには不可避な質問である.


つい先日は,20才の女性患者と中年男性の組み合わせに,父子だな,と思いつつ同じ質問をしたら,近々結婚する予定だと言う.男性に年齢を聞いてみると,46才...何と年の差 26才!すごい.


やはり不可欠な質問であった.
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by E_physician | 2005-09-18 21:54 | 医学・医療一般

久しぶりにバスに乗ったら

ちょっと田舎の方に遠出する用事ができた.めったにバスに乗らないので,つい小銭のチェックを忘れてしまっていて,乗った後に財布を見たら小銭は数十円しかない.さらに悪いことに,札は5千円・1万円札のみ.

赤信号で停止した時に,すかさず運転手に
 「すみません,小銭がなくて,札も大きいのしかないんですけどー,両替できます?」
 「両替はできません.乗る前に両替しといてもらわないと」
 「じゃあどうしたらいいんですか」
 「どうにもしようがありません」
 「・・・」
 「帰りもバスに乗られますか? では帰りに払ってください」
 「は? そんな払い方できるんですか?」

というわけで煙に包まれたような気分で乗っていた.

私の降りる停留所で
 「じゃあ,帰りに払えばいいんですか?」
 「いつ頃 帰られますか」
 「用事は一時間くらいですみますけど」
 「14:42(注:40分後くらい)にここを通るんですが,それじゃあ間に合いませんかね.間に合わないなら,その時間にお金だけ払いに来てください」

要するにこのバスは,最終目的地まで行ったら同じ経路を逆順で戻って来てこの停留所を通るので,それに乗れと.もし乗らないなら,その時に金だけ払いに来てくれ,というわけだ.こうして,身分証明書見せろ!とか言われず,名前を控えたりされることもなく,降ろしてくれた.

何とか用事を短時間ですませ,小銭をしっかり用意し,同じ運転手の運転するバスに乗り,降りる時に平謝りで往復分払って事なきを得た.

しかし...あのままバッくれることも可能だったわけで(もちろん,そんなことはしないけど)...きっと私の人相から,怪しい人物ではないと判断されたんだろう(多分).でも,こういうケースで,トンズラする人がいてもおかしくないよなぁ.

バスに乗ったら小銭がない!ってありがちじゃないのと思って“バス AND 小銭”で検索すると約736000件のヒット.みんな小銭で苦労してるんだ.

  小銭は用意してきてね。
  バスの運転手さんの話

中でも,
  バスには地域の掟がある は秀逸.
  地域に根付くバス。そのローカルルールは、訪問者を寄せ付けない心理的バリアになっている。
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by E_physician | 2005-09-12 01:11 | その他

痛くないよー.でも,先生の言うこと信じないと,痛いよ.

注射「痛くない」と思えば痛み軽く…日米共同研究

原文を読んでないので,この記事だけを読んで推測でものを言うのは不適切かもしれないが,この人達は一体何が目的でこんな研究をしたのか,気になる.

 「暗示によって痛みが軽くなるんだから,鎮痛はいらない」
 「注射を痛がるのは,心理的な反応だ」
 「本当は痛くない.思いこみに過ぎない」

まさかこういった結論を導くのが目的ではないだろう(と思いたい)が,いかにして鎮痛してあげるか,手軽で痛くない鎮痛法はないか,そういう方面の研究をしてほしいものである.

少なくとも,この研究結果は,子どもにはまったく役に立たない.

国試の過去問では,小児に痛い処置をする際に「『痛くないよ』と言う」のは不適切解答なのだけど,今後は正解になるのだろうか.

記事引用
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by E_physician | 2005-09-08 02:26 | 医学・医療一般

意外と知られてないこと

救急・消防関係者や救急車を呼んだことのある(乗ったことのある)人以外には,あまり知られてないことだが,

 救急車はすぐには出発しない.

救急車が家の前に到着して,ストレッチャーに患者を載せて,救急車内に収容したら,すぐ発車...と普通の人は思うだろう.
しかし,実際はここで,モニター付けたり,酸素投与したり,そして収容先をあたって,OKが出てはじめて発車となる.実際に患者を見なければ重症か軽症かもわからないし,それに応じた収容先にも当たれない(実はここが律速段階である).収容先が決まらなければ,出発できない.行き先が決まらないのに,うろうろあてもなく運転するわけにはいかないからだ.タクシーだって「とりあえず出して!」って言われても,どこに行ったらいいか言ってくれないと困るのと同じである(タクシーはウロウロしてもメーターは回るから困りはしないかもしれないが).

ただ,この辺の事情は気が動転した家族には伝わらないから,同乗した家族からは「早く病院へ運べ!」と非難されたりするし,繁華街なら「何グズグズしてんだ!」などと野次馬から罵声を浴びたりする.

救急病院なんていくらでもあるし,収容先なんてすぐ決まるだろう,と一般の方は思われるかもしれない.しかし,救急告知病院でも救急車を断ることはザラである.しかも重症・困難例(ちなみに例え軽症そうでも,妊婦・小児の外傷は嫌がられる)ほど断られやすい.

 「満床」 「処置中」 「専門外」 「多忙(←何なんだよ,多忙って...)

...こうしてOKが出るまでに10ヶ所以上の病院にあたって断られたケースもある.大方の病院では夜間はまず受付が出て,当直医をcallし,当直医が出たら患者の概要を説明し...だから収容依頼は一病院あたり5~10分くらいかかる.これを何ヶ所も繰り返すのだ.すぐ発車できないのはこういう事情なのである.

私自身このことを知ったのは救急に従事するようになってからである.救急車に患者・家族として乗ったことはないし.従って,救急に関わってなければ,医療関係者ですら,知らない人の方が多いかもしれない.
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・・・ということをしみじみ思ったのは,『小児救急 「悲しみの家族たち」 の物語』を読んだから.あちこちで取り上げられている本なので,内容の紹介はしないが,ところどころ考えさせられるヒントがあった.
今回のヒント:



第二章 たらいまわし
P115 6行目~
 搬送先が決まらない.
 救急車の中では頼ちゃんの心臓マッサージや酸素吸入が行われており,行き先は一関病院か県立磐井病院のどちらかしかないはずなのに,受け入れてくれる病院が見つからないのだ.隊員たちのやり取りから事情が伝わってくる.一関病院では当直の眼科医しかおらず,小児科医はまだ出勤していない.県立磐井病院も難色を示しているようだ.無線を手にした隊員の顔が強ばり,美佳の心は凍てついていく.
 美佳が叫んだ.
 「救急車に乗ってるのに,どうして受け入れ先が決まらないの! 早く,早く連れてって!」
 「俺たちも必死だ!」
 若い隊員が怒鳴り返し,年配の隊員が,「もういい! 磐井病院に向かえ.磐井につけろ!」と指示を出した.



ただ,どんなに逼迫した状況でも,患者の家族につられて怒鳴り返しちゃいかんな.
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by E_physician | 2005-09-02 22:22 | 救急