20年近く救急医をやっていると,果たして自分はそもそも救急医に向いてるのだろうか,と思うことが時々(最近はしょっちゅう)ある.
向いてるのかも,と思うタイプは,重症外傷大好きな人とか大災害が起きるとアドレナリンがほとばしるタイプ(おっしゃ~!行くぜ~!な人.テレビに出たがるタイプ,と言ってもいいかも). 自分の場合,世間平和で開店休業がいいと思っているので(笑),重症そうな患者が搬送される,となると,ちょっとブルー.いつも最悪の自体を考えてしまい,実は心の中ではテンパっているのを絶対に周りに悟られないように,デキるリーダーを演じきらないといけないから. でも,段々 ストレスたまってきて,この先どうしようかな,って思うこともなくはない. そんなある日 救急専門医かつ指導医の,あるDr.がアルバイトでやってきた.普段は他所の大病院でそれなりの役職についておられる御仁なのだけれど,K 6.8(ECG変化あり)を放置プレイしているのを目にした日には….その後すぐ,慌てて,いや慌てず,すぐにKを下げに行った(=尻拭いをした)ので患者さんには害はなかったけど. まだ,ビビる自分の方が向いてるのかも,と思った次第.もうしばらく救急の現場にいてもいいのかな. ▲
by E_physician
| 2018-02-16 21:55
| 救急
救急医学会に行って来た.
今まで参加して,記念品なんてあったっけ?と思ったが,小さな小箱を渡されて,嫌な予感はしていた. 帰宅して開けてみると,嫌な予感は的中! バッグハンガー…orz. ![]() 以前どこかの製薬会社のノベルティでもらったことがある.その程度の(チープな)もの.耐荷重たったの2.5kg.バッグの重さに,PCでも入ってたら余裕でオーバーしそう.しかもご丁寧に「第42回 日本救急医学会総会・学術集会」って書いてある…いったい誰が使うんだ? バッグハンガーが不要の長物なのは,すでに持っているというのもある.clipaを愛用.耐荷重21kgなり. ▲
by E_physician
| 2014-11-01 04:34
| 救急
シューマッハ、わずか10キロで転倒した不運だった
事故当時 ヘルメットは割れていたとのことだから,もしもかぶっていなかったら… こういうニュースが流れても,ゲレンデにはヘルメットなしのスキーヤー・ボーダー(特に後者)の多いこと. せめてインストラクターは教育目的で全員かぶるべきだし,キッズレッスンなどでは生徒にも着用を義務づけるべきなんだが.何かあったら救急車呼べばいい,くらいにしか思ってないんだろうなぁ. More ▲
by E_physician
| 2014-01-02 16:56
| 救急
【高校野球】 埼玉大会で選手が相次ぎ熱中症に→監督「何をやっているのか」とあきれ顔
つかまぁ,夏の甲子園自体が… →参照 熱湯!甲子園 連日の猛暑日報道で,“熱中症で救急搬送”は定番だが,なぜ誰も指摘しないのか不思議でならない. 猛暑日に炎天下で体育の授業→熱中症とかって,人災だから. 夏の体育は 追記 今朝のニュースで,町田市の中学校の校長曰く 「やめる勇気を持て」 以前 生徒が体育だか部活だかの帰りに死亡し,死因が熱中症だったとのことで,それ以来 無理して(体育や部活をするなと)厳に戒めているとのこと.体育館には巨大な(生徒の身長くらいある)送風機が4台置かれてて体育の授業中(?)の風景だったが,レポーターによると,かなり涼しく感じるらしい. 今年は同校での熱中症での救急搬送はゼロとか. こうありたいものですな. 登山でもよく言うよな.「引き返す勇気を持て」って. ▲
by E_physician
| 2013-07-12 23:35
| 救急
フィンランドのサウナ我慢大会で死者
どう見ても全身Ⅱ°熱傷だが...(Ⅲ°を含む可能性もある). 2枚目の写真の右端にもう一人の下腿が写っていて,やはりⅡ°熱傷のように見える. ![]() ![]() だいたいサウナの温度が110℃って... フィンランド恐るべし. 記事引用 ▲
by e_physician
| 2010-08-10 01:38
| 救急
『救命病棟24時』初回視聴率は20.3% 今期連ドラ初の“20%超え”果たす
幸か不幸か高視聴率だったようで,へぇーこれがいわゆるたらい回しかぁ,と視聴者に強い(誤った)印象を与えてくれたオープニング. これって演出だから,ってのを承知で一般の方が試聴してくれることを祈りたくなる,ツッコミどころが満載で,目が離せない. 臨月の妊婦が肺塞栓でCPAになり,天才外科医兼救急医の進藤が救急外来で!心マしながら(CPAなのに,“フェンタ・ミダゾラム・マスキュラ用意”?)緊急カイザー!&肺動脈切開!して血栓除去,最終的に母子とも何の後遺症もなし.めでたしめでたし... コードブルーに引き続き,院外での穿頭血腫除去術! コードブルーでは工事用のドリル,今回は何を使ったのかは明らかにされなかったが,救急車に搭載されている物品でどうやって穿頭術やるんだ?? 業界モノって,結局 その業界の人が爆笑するように作られるんだなぁ. そういう意味で,今回も見逃せない番組となりそうだ. ところで,医療モノで必ず出てくる心マは,全然心マになってない.これは当然で,胸が1/3沈むくらい圧迫しないと意味がなく,生きた俳優相手にやると危険だから.従って,痩せた人,特に高齢者に心マすると,肋骨がバキバキ折れるのは日常茶飯事.だから,へー押尾ってやつ,ちゃんと心マやったんだーと医師なら思う事象も,例によってろくに調べもしないマスゴミの例で,こんなタイトル↓.愚の骨頂. 押尾学容疑者、心臓マッサージで死亡女性の肋骨折れた!? 記事引用 ▲
by E_physician
| 2009-08-13 00:03
| 救急
その名もズバリ,熱中対策水!
![]() スポーツ中の,汗だくの時に飲んでみた. 体が欲しているものは美味しく感じると言うが・・・マズい.超ーまずい.吐きそうに不味い.中途半端に薄い塩水って感じ.もっとしょっぱい方がまだ飲みやすいような気がする. 「個別評価型病者用食品」なる分類の,OS-1っつーのもあるが(高い),熱中症になる前の段階なら,フツーの,スポーツ飲料で充分そう.次回はポ○リかア○○○アス持参だ! ▲
by e_physician
| 2008-08-18 23:15
| 救急
報道ステーション
救急医療崩壊② 続く“受け入れ拒否”その打開策は... ふだん観ない番組だけど,番組のタイトル見て,多分期待はずれだろうなーと思いながら覗いてみた.案の定... この番組では“たらい回し”とはもう絶対言わないことにしました. 頬ばってたご飯を吹出しそうになったよ. ▲
by E_physician
| 2008-03-20 22:58
| 救急
Management of acute organophosphorus pesticide poisoning
急性有機リン剤中毒管理 The Lancet Vol.371(9612):597-607 Feb. 22 2008 Organophosphorus pesticide self-poisoning is an important clinical problem in rural regions of the developing world, and kills an estimated 200 000 people every year. えーっと,日本の地方でも,有機リン中毒は決して稀ではないんですが... 発展途上国では死亡数が多いから,臨床的に重要な問題,という解釈になるのかな. ま,確かに日本なら,地方でも,自己服毒でも,高齢者でも,高度集中治療を受けられるから,死亡率はさほど高くないかもしれません.日本では,医療経済的に重要な問題,ではあるかもね. Summary ▲
by E_physician
| 2008-02-21 22:55
| 救急
さすが2ちゃんねるでは本音のオンパレード.
救急医療崩壊 「死後硬直しているのに心臓マッサージ」浪費される救急医療資源が「受け入れ不能」を増やす マスコミの言い分に従えば、マスコミ関係者と心肺停止の高齢者が同時に搬送されるときは是非「心肺停止の高齢者を優先」してほしいらしい→宮沢賢治『ツェねずみ』はこの事態を予見していたか 高齢者CPA搬入後のよくある風景; 死後硬直・死斑があれば,さすがにCPRはしない.「すでにご自宅でだいぶ前に亡くなっていて,時間が経っています」 死体徴候がなければ一応CPRはするが,まぁ研修医のACLS実践編,というのが実状(研修医のいる救命センターならまず間違いなく).気管挿管なんか,まだ麻酔科ローテ終えてない研修医でもやるし,心マは見学に来てる学生にやらせたりする(丁のいい労働力).もちろん指導医がついてるし,ふざけてやるわけではない.きちんとお作法に則って行なうわけだが,この命 絶対 助けるぞ!なんて誰も思っちゃいない.なもんで,心拍再開した暁には,誰ともなく,つい「あ,戻っちゃった」なんてつぶやきが聞かれるのもごく普通の日常(ACLSコースだと「心拍再開しました!おめでとうございます!パチパチパチ...」なんだが). CPR継続の目安は20-30分程度(搬送時間で既に20-30分経過しているなら,さらに短い).挿管して,ライン取って薬剤入れて,胸写で挿管チューブの位置確認して,採血して,なんてやってるとだいたい程よく20-30分は経っている.あるいは動脈血ガスでpHが6.30とかK+が8.9とか,おおよそ生きた人間ではあり得ない値だったりしたら,おもむろに家族を呼び入れ,死亡確認. 時に来院後20-30分CPRした後でも「あともう少しで息子[娘,孫,弟,etc.]が来るんです,今こちらに向かってるんです(それまで...)」なんてケースは,じゃあ息子さんが来られたら死亡確認(という儀式を)しましょう,と言ってそのまま(心マはしない).人工呼吸器だけがスーハースーハー(←うまく形容できない...)動き続ける.だって,さらに30分も40分もご遺体に対して心マし続けるほどのマンパワーないんだもん. この高齢者蘇生後(“戻っちゃった”場合)の行く末がまた悩みの種.病院によってどの科が入院担当するか,おおまかなルールが決まってはいるが,どの科にとっても正直ハズレクジみたいなもの.「あーぁ,蘇生させられちゃって」なんて言われたりするし(ごもっともです).場合によっては長引いたりして,でも呼吸器外せない深昏睡の高齢者なんて転院先探しは絶望的.「不良債権」などと揶揄される所以である. いくつかの救命センターで勤務してきたが,どこも似たり寄ったり. だから,こういう場を経験した医療関係者のほとんどは,自分の身内には絶対こういうことしないって心に決めている. いや,こんなの経験しなくったって,昔の日本人は(すごい田舎や離島なら現在でも),高齢者を「自然に見送って」あげていたのに. ![]() ▲
by E_physician
| 2008-01-14 22:35
| 救急
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